社長が叙勲を受けた記念パーティーの税務は???

企業の代表者が、たとえば業界団体の役員を長年務めるなど、公的な活動が評価され、叙勲を受けることがありますね。

その際、叙勲パーティーを行うことが多いですが、意外とその税務は知られていません。

叙勲は、一義的には個人になされます。

したがって、叙勲祝賀パーティーは、自動的に会社費用とはされません。

まあ、個人で叙勲祝賀パーティーを催すこともないとは思いますが・・・

叙勲は、取引先の協力があった結果成し遂げられたものだ、これに感謝する意味で祝賀パーティを開くのであれば、会社が主催するということが認められます。

ところで、会社だけが丸抱えで主催してしまうと、招待客がご祝儀を持ってきた際には法人で受け入れなければならない、という、きわめて変なことになります。

また、ご祝儀なので、叙勲を受けた社長個人へ渡してしまうと、手土産などに要する費用は個人が負担すべき費用という考えもあり、それを単純に会社費用にしてしまうと、最悪社長に対する賞与とみる見方も出てきかねません。

したがって、一番よろしいのは、社長個人と法人による共催の形をとり、費用を折半または合理的な負担割合とすること。基本は折半でしょうね。

その上で、ご祝儀は、一般に会社が収益として計上して法人税を納税する所得とは考えませんから、個人にすべて渡してしまう。

その見合い関係として、手土産代は社長個人の負担とする、で、手土産代を除くパーティー費用を折半し、会社費用とする部分は交際費処理、ということになりそうです。

会社における、社葬なども同様の形で整理されるのではないかと考えられます。

叙勲祝賀パーティーを安易に考えて経理していると、厳しい税務調査のチェックが入りますので、要注意です。

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税調で給付金付き税額控除を検討へ!!!

本日付の日経新聞の報道によれば、鳩山首相から新政府税調へ「給付金付き税額控除」を諮問する模様。

これは、高所得者には税額控除、低所得者には現金給付を行うもの。

税額控除ということは、つまり、所得税でいえば年税額から税額控除額が差し引かれる。

低所得者の場合、税額控除で引ききれない部分、従来の減税では当然引ききれない部分は何ともならなかったのだが、この場合には引ききれない部分は現金給付する、というものだ。

税務申告書の計算のつくり上、今までゼロと書かせていたところに、マイナスで記載することを認めるようにすれば、税務署で還付金とほぼ同様に給付、手続きを行うことができるだろう。

年末調整でもほとんどの場合、同じようなやり方で年末調整還付金と似た方法で還付できるのではないかと考えられる。

それにより、少子化対策、就労対策とする、ということである。

それ以外の税については、件の、租税特別措置法の見直しを来年度から、

中小企業の法人税を11%へ引き下げる。

あと、毎回紛糾してしまう「納税者番号制度」も将来的に導入を目指すとのことである。

このあたり、毎回大キャンペーンでマスコミも反対するのだが、どうなるのでしょうね???

ところで、このところ租税法案の施行と、解釈手続きなどを定める通達の発出がタイムラグが多いようです。

財務省主税局と国税庁の間の連携がうまくいっていないのかもしれません。

国税庁がわが上手に通達を練られない状況かもしれません。

そのあたり、問題点は何か、を明確にして、納税者のために早期に通達が出るような工夫をしてもらいたいと思います。

引き続き注目しましょう!!!

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会計検査院が消費税の還付スキームを問題視!!!

4日日曜日の日経新聞に、会計検査院の記事が掲載されています。

掲載内容の概略はこうです。一部私が詳しく書き足していますが。

  1. 賃貸住宅を建設する際に、建設の途中からでも缶飲料などの自販機を設置、
  2. 建築請負契約を行う段階で、おそらくは開業届、消費税の課税事業者の選択を行う。
  3. 賃貸住宅が建築され、引き渡しを受け、代金を支払う。(消費税が付されている)
  4. 速やかに、当然ながら賃貸事業開始。
  5. 消費税の課税事業者の選択をしているので、消費税の申告を行う。
  6. 課税売上は、賃貸住宅が建築前であれば、家賃収入がないので、自販機売上(消費税では課税売上となる)しかない。つまり課税売上割合は100%。
  7. 課税売上割合が95%以上の場合には、仕入れ税額控除は100%認められる。賃貸住宅の対価の支払いがあれば、消費税はかなりの金額が支払い時の納付されていることになるので、それが還付となる。
  8. しかし、本来は、住宅家賃収入は消費税では非課税売上であり、賃貸住宅取得対価は、非課税売上に該当する仕入れ税額なので、消費税の原理上は仕入れ税額控除はできない性格のものなのだが、消費税の仕組み上、この方法による還付が可能であり、税法の問題があるのではないか。
  9. 全国の40か所以上の税務署で、総額8億円以上がこの方法で還付されており、問題だ。

このような、内容です。

一般には会計検査院は、税務署に対しては、賦課したり、徴収したりしなければならない税が課されて、徴収されていない、または、過大に税を還付しすぎている、事実を捉え、指摘事項とするものです。

しかし、今回は、現行法上やむを得ない合法節税(と言われていますね)について、税制改正すべき、という指摘なのです。

会計検査院も不思議な組織で、税制改正要望がお仕事だとは知りませんでしたね。

この問題は、国税部内でも数年前からすでに把握されており、税制改正要望を毎年出しているところですが、財務省主税局が改正していないのです。

そのあたり、どうしてスムーズに改正できないのかわかりかねますが、いろいろなところが機能不全を起こしている気がしてなりません。

複雑困難な税務問題でお困りの際は、ぜひ当事務所へご相談ください。

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投資組合の外国組合員のPE・利益分配の源泉徴収の改正~国税速報(大蔵財務協会)へ寄稿!!!

投資組合の外国組合員に対しては、平成17年の税制改正で、組合利益の分配の取扱者が源泉徴収義務者として、その利益の分配として行われる資産の交付に対して、源泉徴収により20%の所得税を課することとされている。

この取り扱いが、一部、共同事業性が低い外国組合員の要件を定め、手続き要件を充足することを前提に、

1.PEを国内に有しないものとみなし、

2.その結果、利益の分配に対しても源泉徴収を行わない、

という改正が行われています。

この改正について、国税速報(大蔵財務協会)の9月14日号において、私が解説を行っております。

すでに改正税法においても解説はしておりますが、経緯、現行取扱の実務上の問題点にまで踏み込んだ解説を行っています。

どうぞご一読ください。

一般的な傾向としては、

源泉徴収のネットワークで課税する所得は、国に代わって所得の発生の時に支払者によって徴税、納付させますので、国の徴税効率はいいわけですが、

たとえば、源泉徴収して納税するだけであればいいのですが、

免税取り扱いが租税条約で定められると、免税ですので「真に免税の恩典を与えていい所得者か」を厳重な手続きで確認する必要が生じます。

免税というのはそれくらい重い恩典であることはわかるのですが、源泉徴収義務者が作成して提出する書類が多く、小規模のビジネスにとっては非常に負担感があります。

そのあたり、源泉徴収制度の本来の姿に立ち返ると、負担が想定よりかなり増加していることも考えなければならないと思いますね。

租税条約の適用手続き、源泉徴収の軽減・免除など、ご相談は、おそらくはこの分野、誰よりも詳しく、現実的なアドバイスができると思いますので、当事務所へご相談ください。

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東京税理士会 武蔵府中支部、練馬東支部で研修講師をしてきました!

東京税理士会で研修講師をしておりまして、

年間2、3回、他の支部さんからお声がかかるので研修講師をします。

源泉所得税や非居住者・外国法人課税の税制や税務調査対策、などが研修テーマです。

今回は武蔵府中支部さんと、練馬東支部さん、ともに3時間コースで、さすがに3時間しゃべると喉がつかれます。

風邪をひかないようにしないといけません。

3時間しゃべる資料は大変です。スライドでいえば100枚以上作ります。

ただ多めに用意していないと、体調その他で早く進んでしまうことがありますので、資料は多め。

で、最後駆け足で5分前に終わるところがミソ。

早めに終わらないと失礼ですしね。

夏場で、スーツにネクタイ着用はさすがにつらいですが、仕方ありません。

普段は自分の事務所にいるときは、どこにも出向かない場合にはきれい目のチノパンをプレスして履いて(この方が仕事がはかどるのです)

もちろん、ノータイ、気持カジュアル目のシャツを袖を軽くまくって、そんなスタイルが仕事がはかどるのです。

したがって、スーツでネクタイはやはり疲れる。

ただ、気持がひきしまるところもありますよね。目いっぱい身づくろいしていざ出発。

今日は練馬区役所最上階のレストランで支部長さん、研修部長さんたちとお昼をご一緒させていただき、楽しく歓談させていただきました。

故郷の話、電子申告実験のお話、練馬東支部さんはめちゃ明るいみなさんでした。

お世話になりました。

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中国の中央財経大学の楊華先生の講演「最新の中国税制について」を受講!!!

昨日、国税OBの税理士さんの有志勉強会がありました。

内容は、中国の中央財経大学副教授 楊 華 さんから、

1.中国の税収と租税負担率

2.中国の現在の税体系と特徴

3.近年の税制改正と税の役割強化(国家政策と租税政策)

4.今後の見直しの方向

5.税務執行とその手続き

どうでしょう、とても知的好奇心だからでも刺激的な内容でしょう???

中国の税制もここ20年、ずいぶん変わってきていることを感じました。

現時点での税制については、日本の消費税に相当する増値税・営業税が税収の中心にすえられている点は、日本よりも進んでいるのか、遅れているのか、判断が難しいところです。

増値税はわが国の消費税の基本構造とほぼ似ており、理解しやすいと感じました。

小規模事業者への簡易課税制度類似の特例があるところも非常に似ております。

税務組織は、国家と地方で驚くなかれ85万人。日本の10倍の規模です。

GDPに占める行政コストは20%と非常に高く、行政効率はあまりよくない、今後効率的にしていく必要がある、とのことでした。

内容は固定資産税類似の都市土地家屋税・使用税などに及び大変勉強になりました。

個人的には、もと上司であられた諸先生との旧交を温めることができ望外の喜ばしいひと時になりました。

楊華先生には、「ジャパニーズ ウィズホールディング インカムタックスのエキスパートです!」と自己紹介しました。

記憶に残していただけるといいのですが。

楊華先生は、10年間岡山大学に留学しておられたので、日本語もご堪能です。

国税庁で広報室長をなさっている、楊華先生の師匠にあたる伏見俊行さんとの共著はこちら!

中国 税の基礎知識(税務研究会出版局)

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小学館「SAPIO」(サピオ)にコメント掲載~脱税関連記事!!!

小学館の「SAPIO」さんから、脱税関係のコラムを掲載するということで、依頼があってコメントいたしました。

本日発売の9月9日号「日本を飲み込む『闇社会』の蠢動」の中の特集記事にコメントが掲載されております。

ポイントは、脱税は割に合わない、ということ。

でも、脱税になるのかどうか、わからないことも多いですよね。

そのあたりは、ぜひ、国税OBの当事務所へご相談ください。

安心いただける深みのあるアドバイスをさせていただきます。

本当に脱税は割に合いませんので!!!

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アリコ・ジャパンに178億円の追徴課税~東京国税局!!!

米国保険会社のAIG参加のアリコ・ジャパンが東京国税局の税務調査を受け、

何と、178億円を追徴課税された、との報道である。

報道によれば、追徴課税された内容は、

保険料などを運用するために保有していた外貨建て有価証券について、為替の変動で円高となり、評価損を計上した。

しかし、税務調査では、為替変動リスクをヘッジするためにデリバティブ取引を行っていたため、評価損の計上は認めなかったということである。

詳細は分からないが、為替変動による評価損について、デリバティブでヘッジしていたのであれば、時価評価による評価損、評価益、で行って来い関係になりそうであるが、

評価損のサイドしか損益を計上していなかったとすれば、問題となる可能性がある。

形でいえば、国税庁でデリバティブ通達を起草していた平成9年当時以前からも、金額の多寡の問題を置けば、「よくある非違」と認識されていた。

益も出ているのだから都合良く損だけ計上することは、まかりならん、ということだ。

現実の問題はもう少し複雑で、処分理由もより理論的なのかもしれないが、感覚的にはそんな感じでしょうね。

東京国税局、頑張ってます!

税務調査を受けてお困りの方は当事務所へご相談ください。

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イギリスとリヒテンシュタイン、租税協定締結へ!!!

久しぶりの更新です。

イギリスとリヒテンシュタインが租税協定を締結したというニュースが入りました。

ヨーロッパの伝統的なタックスヘイブン国が、主要先進国と租税協定を締結することは初めてであり、今後のモデルとなる条約となる可能性があります。

この協定は日経新聞によれば2010年から15年までの5年間適用されるらしいです。

伝えられるやり方は以下の通り。

1.リヒテンシュタインの銀行は、イギリス人預金者について、イギリスにおける納税証明を求める。

2.未払いの税金がある預金者は、イギリス税当局に自主報告、遡及して納税すれば追徴金も軽くしてももらえる。

3.イギリス人預金者が、納税証明を提出できなければ、リヒテンシュタインの銀行は預金を閉鎖できる。

預金そのものを閉鎖して下ろせなくなっては大変だ、と、ペナルティなどを軽くしてもらえるならば納税し、納税証明の取得に動くだろう、ということだ。

おそらくは、納税証明の取得の際に、

これは一般に、われわれが知るところの銀行へ融資の際に出す「納税証明」ではなく、

リヒテンシュタインに保有する銀行預金に基づいて、その減資がどのようなものか、どのようにその資金を蓄積し、送金したのか、

その過程で、適切にイギリスおいて納税義務を履行しているのか、

というあたりをきちんと資料を提出して合理的に自ら立証、その立証内容をイギリス税当局のIRが納得した場合に、ここでいう「納税証明」を出してもらえる、と言うことだと推測される。

海外の預金利子を申告してない、とかその程度の話ではないだろう。

当然ながら、存続親族からの相続資産ということもあるだろうが、その場合には、遺産課税が適切に納税されているか、という観点になると解される。

これはものすごいことで、まさに一網打尽の政策、でありますが、

おそらくは直ちに預金の流出が起こることでしょう。

報道ではいつ時点での預金情報に基づくか、明確でありませんが、アクションが始まる前に実際下ろされちゃったら仕方ないですよね。

今、イギリス人富豪は、ファイナンシャルプランナーか、プライベートバンカーと必死に相談しているか、または、その情報を事前に把握して、すでに預金を移動しているか、のどちらかでしょうか。

この動きは、タックスヘイブン国、と、主要先進国での租税協定を加速させるでしょう。

なんたって、規範とするものが既にできちゃったわけですから。

富豪の皆さんにとっては、息苦しい時代になりました。

国内で地道な節税、をするほうが、枕を高くして寝られるかもしれませんよ。

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ファンドから外国組合員への利益分配が一定要件で非課税に!!!

外国法人や非居住者に対しては、所得税法では「国内源泉所得」について、納税義務があることとされており、それらの多くは、支払者からの源泉徴収で徴収・納付される制度になっています。

所得税法161条一号の二では、いわゆる組合契約によって、外国法人や非居住者である組合員に対して利益が配分される場合には、その20%が所得税として源泉徴収すべきこととされておりました。

平成21年度の税制改正で、この部分が、一定の要件を充足する外国組合員(外国法人・非居住者)の場合には、その外国組合員は日本国内に恒久的施設を有しないものとして取扱われることとなりました。

恒久的施設を有しないこととされることにより、所得税法164条1項四号に該当することとなりますので、国内源泉所得の納税義務の範囲は、

Ⅰ 総合課税の適用を受ける場合には

1.国内資産の運用・保有所得、

2.国内不動産の譲渡所得、

3.国内での人的役務提供事業所得、

4.国内不動産の賃貸所得等

だけであり、それ以外の事業所得については納税義務の範囲外となり、

Ⅱ 分離課税の適用を受ける場合(源泉徴収により納税完結するもの)の国内に恒久的施設を有しない非居住者等の場合には、

所得税法161条四号~十二号所得まで、

しか納税義務がないこととされています。

したがって、この組合利益所得はいずれの方式においても恒久的施設を有しない場合には納税義務がないこととされている結果、所得税の源泉徴収の必要がなくなるわけです。

もともと一号所得の枝番の条項ですので、事業所得として総合課税を予定している所得だ、ということが、こうして条文を見ると改めてわかりますね。

組合事業は、組合員が共同で事業を行う前提でありまして、何人の組合員がいようが、原則は、その組合員は、全員がそれぞれそこで事業を行っているものと考えることが基本です。

しかし、今回の改正では、

1.投資組合の有限責任組合員であること、

2.投資組合の業務を執行しないこと、

3.投資組合の組合財産に対する持分割合が25%未満であること、

4.投資組合の無限責任社員の特殊関係者でないこと、

5.国内に投資組合以外に恒久的施設を有しないこと、

を要件として、国内に恒久的施設を有しない外国組合員として取扱われることになりました。

この改正は、平成21年4月1日以降の恒久的施設の有無の判定から適用されることとされています。

なお、この特例を適用するためには、

「投資組合契約の外国組合員の課税の特例に関する申告書」

を、その投資組合の支払事務を取扱う事務所が所在する場所の所轄税務署へ提出する必要があります。

租税条約の適用手続きや免税芸能法人の適用手続きと同様、書類提出要件が貸されているわけです。

ご注意ください。以上、外国組合員の組合利益所得の改正税法の解説でした。

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